
20代のわたしが夢中になった
片岡義男さんです。
『スローなブギにしてくれ』という小説には
ストーリー展開以上に、思い入れがあります。
主人公の女の子が、出会った男の子に名前を聞かれて
「ルネって呼んで」と答えます。
彼女の本名ではありません。
親からつけてもらった名前が
気に入らないので、
自分でルネと名乗ってました。
そう呼んでくれというのです。
この小説を読んで「ルネ」というペンネームを
いただくことにしました。
「ルネ」だけでは短いので
「橘(たちばな)」と苗字をつけました。
「橘 流音」というペンネームで
一時期、活動をしていました。
流れる音、と漢字を考えました。
音楽については、こだわりがなかったのに。
「ね」という漢字は「音」しか
思い浮かびませんでした。
この小説は映画化されました。
浅野温子さんの主演です。
映画のラストシーンで
車が海から上がってくる場面でした。
車の中に誰がいたのか
どうしても分かりませんでした。
小説とは違うラストに
映画的だな、と思いました。