直木賞受賞作『渦 妹背山婦女庭訓魂結び』を読みました。
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小説の書き方って、セオリーがあります。
セリフの書き方。
心の声の書き方。
地の文とセリフの書き分け方。
地の文と心の声の書き分け方。
と、教えられました。
この『渦』の直木賞受賞時の講評に
わからないけどストーリーに引き込まれていく
といった言葉があり
わからないんじゃ、しょうがないでしょ。
セオリー無視の小説なんて、面白いの?
と思いました。
その考え、間違ってました。
主人公・近松半二の声に出して言うセリフから心の声への
流れは
渦に巻き込まれていくようです。
半二は、自分の書く浄瑠璃に巻き込まれていくと感じてます。
ライバルの作家たちも、自分の綴る物語に巻き込まれて渦となる、といってます。
ぐるぐるまわって、渦になって、巻き込まれて、なれの果てには
溶けていく。
っていう物語でした。
フィクションを生み出す過程は、時には苦しく、時には楽しく、
一周まわって、快感になります。
物語を生み出す作家として、半二の気持ちのちょっとはじっこは
わかります。
あ~、小説書きたい。
よし、書こう。

って
ときどきすごいリアル。